
『教皇選挙』が良すぎて同じ脚本家の映画を探してみた
3月20日(木)から全国の劇場で公開中の映画『教皇選挙』。 今週(4/2)の『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』でも、「最近おもしろかったエンタメ」として紹介されていたが、どんな映画かというと……ローマ教皇が亡くなったことで、世界中の枢機卿がバチカンに集まり、新たな教皇を選挙で選ぶことになる。外部の情報を一切遮断して、108人の票のうち72票を獲得した者が出るまで選挙は終わらないという超閉鎖的な「コンクラーベ=教皇選挙」である。 筆者も劇場で鑑賞したが、クセの強い枢機卿たちの派閥による票の取り合い、二転三転する駆け引き、スキャンダル等が、ミステリーの語り口で進んでいくという、なんとも極上の映画だった。 選挙を取り仕切ることになる首席枢機卿のローレンス(レイフ・ファインズ)が、選挙を完遂させようと奮闘しながらも、さまざまな思いに揺れ動く主人公を演じており、素晴らしかった。 『教皇選挙』は先日行われた第97回アカデミー賞では作品賞を含む8部門にノミネートされ、そのうち脚色賞を受賞している。 脚本家の名はピーター・ストローハン。 彼は今回が初めての受賞ではなく、2011年製作の『裏切りのサーカス』(トーマス・アルフレッドソン監督、ゲイリー・オールドマン主演のスパイスリラー)でもアカデミー賞脚色賞を受賞。 すでに2度もアカデミー賞を獲得している名脚本家であるストローハン。彼が脚本を担当している作品は『裏切りのサーカス』『教皇選挙』など重厚な作品が確かに多めなのだが、その中で意外な作品を見つけた。 それが今回ご紹介する『FRANK フランク』である。 風変りなお面の男のビジュアルが印象的なこの映画は、実在の音楽コメディアン・フランク・サイドボトムをモデルにしたフィクションだが、内容もまた風変りだった(笑) 詳しくは是非観てほしいのだが、下記の感想でみどころをご紹介しようと思う。 ■おすすめしている作品 FRANK フランク フランクの奇妙なお面がどうしてもかぶりたい!という方がいたら、作り方の動画をぜひご覧ください! 👇 『FRANK -フランク-』フランクマスクの作り方 https://www.youtube.com/watch?v=HngZwb_6pJk 編集担当:Koji
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- 作成日時:
- 2025/04/04 13:31
- 更新日時:
- 2025/04/04 14:21
FRANK フランク
- 制作年:
- 2014年

音楽好きの平凡な青年ジョンは、ある日、風変わりなインディーズバンドのキーボード担当として加入することになる。そのバンドのリーダーは、常に巨大なお面をかぶっている男フランク。彼は天才的な音楽センスを持ちながらも、奇妙な言動を繰り返し、バンドメンバーもクセが強すぎる面々ばかり。 ジョンはフランクの才能に魅了され、バンド活動を通して次第に音楽の世界にのめり込んでいく。 そして、ジョンのSNSがきっかけで有名な音楽イベントに参加するチャンスを得ることになるのだが……。 本作の最大の見どころは、何と言ってもマイケル・ファスベンダー演じるフランク。 その奇行や立ち振る舞い、独特なセリフもさることながら、どんな場面でも「これマイケル・ファスベンダーが演じてるんだよなぁ」と思いながら観ると微笑ましくなる。 彼以外のメンバーも個性的なキャラクターが多く、主人公のジョンが振り回される様がコメディとして秀逸です。 そんなコメディだとしても、「才能の限界」「天才と凡人」「心の闇」といった生きづらさを抱えた人間たちのドラマも垣間見える奥深い面もあります。 ユーモラスでありながら、胸に残る、そんな90分映画、おススメです。 監督:レニー・エイブラハムソン(代表作:『ルーム Room』→この作品で、主演のブリー・ラーソン(キャプテン・マーベル)はアカデミー賞主演女優賞を受賞!)