香港カンフー映画の裏側に迫るドキュメンタリー作品。スタントマン、監督、武術指導といった立場から、いかにして香港カンフー映画が制作され、世界的な旋風を巻き起こしたのかが語られる。独創的でスピード感あふれるアクション映画は、各スタジオやチームが切磋琢磨した結果生まれたものなのがよくわかる。 観客もだんだん目が肥えてきて、ちょっとしたアクションでは物足りなくなってくる。要求はどんどんエスカレートしていき、ほぼ生身でアクションに挑むスタントマンたちの怪我も厭わないという姿勢には戦慄を覚える。しかし、それこそがあの大迫力のアクションシーンにつながったのだろう。 また、スタントマンの育成に力を注ぎ、基礎的な動きを徹底的に鍛え上げたからこそ、あのような難しいリクエストにも応えられる戦闘シーンがいくつも撮影できたのだろう。 このドキュメンタリーを視聴後、改めて当時のカンフー映画を鑑賞すれば、アクションシーンの凄さをより深く堪能できるだろう。

ファンタジーカンフー作品として、見たい要素が全て詰まっていると言える映画である。 愛嬌のある見た目を持つ個性豊かな妖怪たちと、美しい敵妖怪が繰り出す妖術など魅力的なキャラクターが数多く登場する。 また全体的にコミカルな要素も多く盛り込まれている一方で、決めるところはビシッと決めるジャッキー・チェンのアクションは健在である。特に陰陽筆を用いて空中に呪文を書く術は、厨二心をくすぐられるカッコよさがある。 恋愛要素は存在するものの、どちらかというとコメディに振り切った作風であるため、家族でも安心して楽しめる作品と言えるだろう。